道路を運転中、歩行者が横断歩道以外の場所を渡っている時に事故が発生するケースは珍しくありません。
こうした場合、「歩行者に責任があるのでは?」と考えるドライバーも多いかもしれませんが、実際の過失割合や責任はケースによって異なります。本記事では、このような事故が発生した場合の法的責任や注意点について解説します。
横断歩道以外で歩行者と事故が発生する状況とは?
横断歩道以外で歩行者が道路を横断する場合、道路交通法では以下のようなルールが定められています。
道路交通法第12条
歩行者は、原則として横断歩道を利用して道路を渡ることが求められています。
ただし、横断歩道がない場所や非常に遠い場合には、道路を横断しても構いませんが、その際には車両の妨害にならないようにする義務があります。
事故時の過失割合はどうなる?
横断歩道以外で歩行者と事故が発生した場合でも、運転者には「注意義務」があるため、必ずしも歩行者の責任だけが問われるわけではありません。
事故の状況に応じて、歩行者と運転者それぞれの過失割合が決まります。
過失割合の一例
- 歩行者が車両の進行方向を確認せずに横断 → 歩行者:70%、車両:30%
- 夜間や悪天候で視界が悪い中で歩行者が急に横断 → 歩行者:60%、車両:40%
- 車両がスピードを出しすぎていた場合 → 歩行者:50%、車両:50%
ただし、過失割合はあくまで目安であり、具体的なケースによって異なります。
警察の現場検証や保険会社の調査をもとに判断されます。
歩行者に大きな過失がある場合でも、運転者に責任が問われる理由
横断歩道以外での事故でも、運転者には「危険運転を防ぐための注意義務」が法律で求められています。
以下の理由から、たとえ歩行者に過失があっても運転者の責任が免除されることは少ないです。
1. 安全運転義務
道路交通法第70条では、すべての運転者に「安全運転義務」が課されています。
たとえ歩行者が不注意で道路を横断した場合でも、運転者が適切にスピードを落とし、安全に対応できなかった場合には責任を問われます。
2. 車は「凶器」にもなり得る
車両は人に比べて圧倒的に強力な力を持ち、事故が発生すると歩行者が重傷を負うリスクが高いです。
このため、法律では車両側に厳しい注意義務を課しているのです。
3. 保険や補償の問題
たとえ歩行者が横断歩道以外での道路横断を行った場合でも、運転者側が加入している自動車保険の対人賠償で補償されるケースがほとんどです。
事故を防ぐためにドライバーができること
横断歩道以外で歩行者が現れる状況は予測しにくいことが多いですが、以下の対策を取ることで事故のリスクを減らせます。
1. スピードを抑える
住宅街や学校付近では、横断歩道以外でも歩行者が道路を横断する可能性が高いため、徐行を心がけましょう。
2. 視界を広く保つ
道路脇にいる人影や動きに注意し、特に子どもや高齢者の存在には細心の注意を払いましょう。
3. 夜間や悪天候時のライトの使用
夜間や雨の日には、ハイビームやフォグランプを適切に使用し、視界を確保することが重要です。
4. 横断しそうな歩行者を見逃さない
信号のない場所や横断歩道がないエリアでも、歩行者が道路を渡ろうとする仕草や立ち止まっている場合には注意を払いましょう。
事故が発生してしまった場合の対応
万が一、歩行者と事故が発生した場合は、冷静かつ適切に対応することが重要です。
- 負傷者の救護
すぐに車を止め、歩行者の怪我の状況を確認し、必要であれば救急車を手配します。 - 警察への連絡
交通事故は必ず警察に届け出る義務があります。軽微な事故でも届け出を怠ると罰則を受ける可能性があります。 - 保険会社への報告
事故発生後、速やかに保険会社に連絡し、事故の内容を詳細に伝えます。 - 証拠の確保
事故現場の状況を記録するため、写真を撮影したり、目撃者の連絡先を聞いておくことが重要です。
歩行者側が知っておくべきこと
歩行者も、自身の安全を確保するために道路を横断する際には以下の点を守りましょう。
- 横断歩道を利用する
最寄りの横断歩道を利用することで、安全性が高まります。 - 道路を渡る前に左右確認を徹底する
車両が近づいていないかを確認し、無理な横断を避けます。 - 暗い服装を避ける
夜間は運転者から見えやすい明るい服装や反射材を身につけることで、事故防止につながります。
まとめ
横断歩道以外で歩行者と事故が発生した場合でも、運転者には一定の責任が問われることが多いです。
ドライバーは常に「歩行者優先」の意識を持ち、安全運転を心がける必要があります。
一方で、歩行者も道路を安全に渡る意識を高め、事故を未然に防ぐ行動が求められます。
事故を起こしてしまった場合やトラブルに巻き込まれた際には、専門家や交通事故対応に特化した整骨院・弁護士事務所に相談することで、適切なサポートを受けられるでしょう。
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